授業の概要
- 日時:2013年7月24日(水)
- 対象学生:3年生
- 教育ボランティア参加者:8名
- 担当教員:宇多、成瀬
ご夫婦・友人のペアで4組の教育ボランティアさんに、在宅ケア論の授業である「訪問看護演習」に参加をしていただきました。大学の演習室(和室)で、玄関やリビングなど居宅のようなスペースを設置し、右半身麻痺のある療養者とその介護をされている妻役として、退院間もない時期、介護に疲れが見られ始めた時期、便秘が生じてきた時期の3場面をシナリオに合わせて演じいただきました。訪問看護師役である学生は、それぞれの場面での療養者の血圧測定や歩行訓練、便秘が緩和するためのケアを体験させていただきました。また、療養者の不安や要望はもちろんのこと、妻の健康状態や介護に対する思いを聴く体験もさせていただきました。
場面毎の振り返りで、教育ボランティアさんから、「相手の緊張をほぐすようなコミュニケーションをしてほしい」や「そつのない受け答えは、マニュアルのようなもので、もっと自分の言葉で接して欲しい」等の温かいアドバイスを直接いただきました。学生は、相手に伝えるための基本的なコミュニケーション技術はもとより、改めて看護は人と人との関わりや温かさが求められていることに気づいていました。また、「電子レンジがないと、温シップは作れないと思っていた」や「病院と同じものが自宅には無い事に改めて気づいた」等、生活の場の中にあるもので工夫し、臨機応変なケアを提供しなければならない難しさとその重要性を学ぶことができていました。
教育ボランティアさんも、この演習を通して、「自宅で介護を受けながら生活することについて考える機会になった」という感想をいただきました。また、担当教員としても、演習前後の打合せを通して、積極的なご提案をいただき地域の皆様の看護師に対するニーズに触れることができました。ご協力に感謝申し上げます。
授業の様子