佐藤智夫助教が(急性期看護学)が国際学術誌 Annals of Palliative Medicine「Review of the Month 2025」選出されました。
Annals of Palliative Medicine「Review of the Month 2025」選出についてこの度、国際学術誌Annals of Palliative Medicine(Impact Factor 2.0)より「Reviewer of the Month 2025」に選出していただきました。
Annals of Palliative Medicine は緩和医療分野の専門誌として、世界中の医療従事者に最新の研究成果を提供し、患者・家族・介護者の生活の質向上に寄与する重要な学術誌です。私は重症患者の症状緩和に関する研究に取り組んでおり、これまでにいくつか国際論文を掲載してきた経緯から、Annals ofPalliative Medicine より査読依頼をいただきました。
査読では論文内容の詳細をお伝えすることはできませんが、より質の高い論文となるよう建設的なコメントを提供し、編集者に返答いたしました。同誌では査読プロセスに重要な貢献をした査読者を表彰する査読者プロジェクトを実施しており、この度光栄にも選出していただきました。
選出に際して実施されたインタビューでは、査読の重要性と私が重視している点について以下のようにお答えしました。査読は研究論文の学術的・科学的水準を向上させる重要な品質管理機能であり、研究手法の検証、結論の確認、科学的厳密性の確保において不可欠な役割を果たしています。査読者として私が重視している点は二つあります。第一に、研究方法が研究目的を効果的に達成しているかを詳細にクリティークすること。特に臨床経験を活かし、研究の介入方法やデータ収集方法が実際の医療現場でどのように機能するかを評価しています。研究の限界やバイアスを完全に排除することの困難さを認識しつつ、著者が適切に研究の限界に対処し、誤解を招く解釈を避けているかを評価しています。第二に、投稿先ジャーナルの独自性や特徴を理解し、編集者の掲載判断に有用な知見を提供するとともに、ジャーナルの要求に沿った提案を行い、著者の原稿改善を支援することです。査読は匿名かつ無報酬の活動ですが、私自身のキャリアを通じて、自分の論文が無償で時間と知識を提供してくださった匿名の査読者の専門知識から多大な恩恵を受けてきました。査読活動は、その恩返しとして医療・看護学の知識発展にささやかながら貢献する機会であると考えています。