各専攻の構成と特色

(1)看護基盤開発学領域

 看護基盤開発学領域は、2つの目標を設定している。
 1つ目は、看護実践の本質を探究し、看護学の理論的基盤の構築を目指すことである。その探究においては、看護の理論と実践の関係を捉え直す作業が不可欠であるが、その際にフィールドに立ち戻ること、すなわち抽象的論理的思考に留まることなく、流動変化する個々の具体場面との関連を重視する。さらに、人間的営みとしての看護という日常性の全体論的文脈と、個々の事象を経験科学的に明らかにしようとする分析的文脈を重ね合わせ、統合の道筋を見出していく。研究の方法論としては、論証のみではなく、看護実践のフィールドワーク等を通した例証、実証を含むアプローチをとる。
 2つ目は、変化する社会の要請に応える看護の組織化のあり方とそれを支える看護職者のキャリア開発を追究することである。併せて行政をはじめとするさまざまな機関における看護政策の策定やその評価、および新しい看護職者の機能や組織化に着目し、看護政策の開発につながる研究を目指す。
 本領域には、看護を歴史的に捉えなおし、理論的系譜ならびに実践の変遷の意味から、看護の本質に迫り、さらに技術という観点から看護とは何かを探求する「基礎看護学特論」、看護提供とその評価に関するさまざまなレベルにおける組織化を理論的実践的に探究する「看護政策・管理学特論」、個人及び組織の視点から専門職としての看護職者のキャリア開発を探究する「看護キャリア開発学特論」の3つの特論をおく。そして、これら特論での成果を博士論文に向けて発展させるための「看護学特別研究」をおく。

(2)看護実践開発学領域

 看護実践開発学領域は、さまざまな臨床臨地の看護実践における新たな看護支援方法の開発とその理論化、検証を目指す。本領域では、再生医療や遺伝子治療等の医療技術の進歩、保健医療福祉政策の変革等の動向を見据え、新たな看護ニーズを先取りして看護支援方法の開発に取り組むことが中心的な課題となる。このように開発された理論は、実践により近い中範囲理論として位置づけられ、看護実践の基盤をより堅固で確実なものとする。
 本領域には、主に健康状態や発達段階等の対象特性ならびに看護援助の特徴により、次の8つの特論をおく。すなわち、地域や家庭における個人や集団の自主的な予防的取組みへの健康生活支援が中心となる「公衆衛生看護学特論」「在宅看護学特論」「老年看護学特論」、及び複雑な健康問題や障害をもつ個人や家族のQOLを高めるよう療養生活支援に焦点を当てる「精神看護学特論」「急性期看護学特論」「慢性病看護学特論」「がん看護学特論」「小児看護学特論」である。そして、これら特論での成果を博士論文に向けて発展させるために「看護学特別研究」をおく。

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